共同研究: 尿素を固体窒素源とする酸窒化物形成メカニズムを解明
酸窒化物を安全かつ簡便な装置で合成するため、固体窒素源による合成法の確立が望まれています。今回我々は、可視光応答水分解光触媒として知られる固溶体型酸窒化物GaN:ZnOについて、Zn-Ga層状複水酸化物を前駆体、尿素を窒素源とした合成法を確立しました。さらに、そのプロセスにおける窒化メカニズムをX線吸収微細構造(XAFS)などの手法を駆使して解析し、亜鉛シアナミド様の中間体の形成が鍵となっていることを発見しました。A01公募・片桐、A03分担・内本、A03代表・前田らによる共同研究の成果です。本成果は、Inorg. Chem. 誌に掲載されました。
Kiyofumi Katagiri, Yuki Hayashi, Risa Yoshiyuki, Kei Inumaru, Tomoki Uchiyama, Noriyuki Nagata, Yoshiharu Uchimoto, Akinobu Miyoshi, Kazuhiko Maeda, Mechanistic Insight on the Formation of GaN:ZnO Solid Solution from Zn-Ga Layered Double Hydroxide Using Urea as the Nitriding Agent, Inorg. Chem. 2018, 57(21), 13953-13962. DOI: 10.1021/acs.inorgchem.8b02498